なぜMeguro Canvasを始めるのか
もし、あなたが突然「3か月後から海外赴任です」と言われたら、どうしますか?
言葉もほとんど分からない。英語も、どこでも通じるわけではない。
仕事の引き継ぎをしながら、家を探して、引っ越しの準備をして。
子どもがいれば学校はどうする?病院は?銀行は?毎日の買い物は?
そして何より——
新しい職場で、自分はちゃんとやっていけるだろうか。
ご家族を連れて行くなら、自分だけではなく、ご家族もそこで安心して暮らせるだろうか。
3か月後には、それがあなたの日常になります。
日本に赴任してくる外国籍社員とご家族は、誰もがそれぞれの戸惑いや不安を抱えます。
もし、あなたなら、どこに助けを求めますか?
会社の人事?同僚?学校?
それとも、インターネットで一つひとつ答えを探しますか?
実際にその立場になってみて、初めて気づくことがあると思います。
外国籍社員への支援は、来日前の準備、住居、日本語、仕事、生活など、それぞれの分野で用意されています。
一方で、それらの支援が別々に提供されていることもあり、「仕事」と「暮らし」、そして「家族」までを継続して一つにつなぐことは、決して簡単ではありません。
来日するまでの準備は整っていても、日本での生活が始まってから、新しい戸惑いや悩みが出てくることもあります。
そして、社員本人だけではありません。
帯同するパートナーは、慣れない土地で生活を一からつくっていかなければなりません。
子どもがいれば、学校生活や友人関係、言葉や文化の違いなど、子ども自身が新しい環境に向き合うことになります。
学校で何か問題が起きたとき、誰に相談すればいいのか。
日本では当たり前のことでも、初めて日本で暮らすご家族には分からないことがたくさんあります。
社員本人へのサポートがあっても、ご家族、さらに子どもたちの日々の生活まで、企業だけですべてを支えることは簡単ではありません。
でも、
働く人の生活と家族の生活は、本当に切り離せるものなのでしょうか。
ご家族が安心して暮らせること。
困ったときに「ここに聞けばいい」と思える場所があること。
「この人なら相談できる」と思える、頼れる人がいること。
そして、地域の中に、自分たちの居場所があること。
そうした一つひとつが、日本で安心して働き、暮らし続けるための大切な土台になるのではないか。
私たちは、そう考えています。
私自身も、「外国人として暮らす側」でした。

私自身、20代の頃、家族の海外赴任に伴い、アメリカ・オハイオ州で出産と子育てを経験しました。
そこで戸惑ったのは、言葉だけではありませんでした。
むしろ大きかったのは、
日本では「当たり前」だと思っていたことが、アメリカでは当たり前ではなかったこと。
日本ではごく普通だと思っていたことをそのまましていると、現地の人から「それはここでは違う」と言われることがありました。
そして、その逆もありました。
たとえば、赤ちゃんの寝かせ方ひとつでもそうでした。
私は現地の病院で受けた指導に従って子育てをしていました。
ところが、そのやり方は当時の日本で一般的だった考え方とは違っていたため、当時オハイオで暮らしていた日本人の中には、私の選択に戸惑う人もいました。
日本の「当たり前」のままでは、現地では通じないことがある。
でも、
現地の「当たり前」に合わせると、今度は日本の感覚との間にズレが生まれる。
どちらかの国の常識を知っているだけでは、うまくいかない。
私はそこで初めて、海外で暮らすということは、単に言葉を理解することではなく、その土地の文化や習慣、ルール、そして「なぜそうするのか」まで理解しながら暮らしていくことなのだと実感しました。
そして、そんなときに、
「ここでは、こうなんだよ」
と教えてくれる人がそばにいることが、どれほど心強いか。
今振り返ると、あの頃の私が必要としていたものは、今、日本で新しい生活を始める外国籍社員やご家族が必要としているものと、どこか重なっているように思います。
だから、Meguro Canvasを始めました。
日本語のこと。
職場文化のこと。
毎日の暮らしのこと。
ご家族や子どものこと。
それぞれを別々の問題として見るのではなく、その人とご家族の「日本での暮らし」全体を見ながら、必要なときに一緒に考えられる存在でありたいと思っています。
困ったときだけではなく、うれしいことがあったときにも、ふらっと立ち寄れる。
「ここには、自分たちのことを知っている人がいる」
そう思ってもらえる場所を、東京・目黒につくりたい。
Welcome to Your Second Home in Tokyo.
それが、Meguro Canvasです。
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